ヨッテオイキヨ

行動することが生きることである by 宇野千代

行動することが生きることである 生き方についての343の知恵 (集英社文庫)

本屋さんで目に留まった優しいピンク色の表紙。すぐに手に取りぺらぺらとページをめくると、

何か考えついたら、もうすぐに行動してしまうし、行動型の中でも一番の行動型だったのです。

という一文に惹かれ、レジに持って行ったのでした。

私はどうも、気になる一文に出会うとレジに持っていってしまうクセがあるようだ…。みんなそんなものなのかな。

宇野千代さんの「行動することが生きることである」

想像していたより自己啓発な内容に少しだけびっくりしたけれど(女性の書く柔らかいエッセイかなと思っていたもので。ところが読んでいくと、しっかり芯がある、力強さを随所に感じます。)心にスッと入ってくるのが心地よくて一気に読み上げてしまいました。

皺や汚点(しみ)が出来て、梅干のようなおばあちゃんになっても、「おや、何だか、ヴィナスのようだわ」と、自分の心の中で、内証でお思いになるように、と、おすすめする訳です。

もぉ、なんてユーモラスなおばあちゃんなのでしょう!

80年、90年と生きた中で経験したことから発せられる言葉には重みと説得力があって、「そうよね、そうよね。」と素直に聞き入れることができてしまう。

仕事のこと、恋のこと、心のこと、生きることを、宇野千代さんから教えてもらえる本です。