ヨッテオイキヨ

「考えない台所」で料理がもっと楽しくなりそう

考えない台所

本屋さんでペラペラとページをめくって、ふむふむ。
読みやすくて、するりと内容が頭にはいってきて、よし購入だ!となったのが「考えない台所」。

表紙の雰囲気や、名前に旧字のひらがなが入っているので、主婦歴20年とか30年のベテランの料理家さんなのかしら、と勝手に思い込んでしまいました。

どんな人なんだろう、と「高木ゑみ」さんを検索してびっくり、お綺麗なお写真がたくさん出て来て、あら、お若い!

プロフィールによると、数々の厨房で修業を積んだのち、エコール辻東京イタリア・フランスマスターカレッジを卒業。中目黒にて料理教室を主宰。

いま主催している中目黒の料理教室は、予約がとれない!料理教室だそう。

台所にたつのが億劫じゃなくなる

「考えない台所」に書いてあることは、一見すると基本的なことのように思えて、「よし、基礎から料理を学ぶぞ。」という感じもしないでもないですが、ある程度料理をやっていないと、この本のありがたみがわからないと思います。

どんなに料理が好きでも、日々の生活にプラスして料理があるわけだから、台所にたつのが億劫になることもある。忙しいからご飯つくらなくていいか、って思うときもある。

その理由が、ご飯をつくるにあたって、やらなきゃいけないことがいっぱいあるから。

それを正しいルールを意識して習慣化させることで、台所にたつのが億劫じゃなくなる、そんなことを書いているのが「考えない台所」です。

私も最近実感しますが、習慣にしよう、って思うとけっこう習慣にできちゃうんですよね。
毎朝当たり前に歯を磨くように。家に帰ったらバッグを所定の位置にポンと置くように。

だから、正しい台所ルールを習慣にするのも、そんなに難しいことではない気がしています。

調理の全体像をつかむだけで効率的になる

「考えない台所」は、マインド編/準備品/調理編/冷蔵庫編/収納・片づけ編/道具編とわかれて、これらにプラスして、かんたん仕込みレシピ・かんたん栄養満点レシピが載っています。

なかでも「調理編」をマスターするだけでも、ずいぶんと台所にたつのが楽になりそうだし、「調理編」を読めば、料理が今より上手になりそうです。

例えば、調理の行程を、5つに分解する。ことからはじめます。

①洗う・むく・切る
②下味
③加熱
④味つけ
⑤保存

こうやって全体像をつかむと、事前に準備しておける作業がはっきりとわかります。

「さぁ、ご飯つくるぞ!」と一からはじめるから気が重くなるのであって、時間があるときに、肉じゃがなら下味がいらないから、①までとか、生姜焼きなら②までとかやっておく。

その際、使う食材は全部冷蔵庫から取り出しておきます。

私は料理教室に通っていますが、料理教室だとすごく短い時間で、あっという間に4品完成したりします。

もちろん4人グループでやっている、というのもあるかもしれませんが、あらかじめ、使う食材が使う分だけ、バットやボウルに用意されているからなんですよね。

「洗う・むく・切る」を一気にやってしまうだけで、かなり効率的になりますね。

料理が上手になりたい人にもおすすめ

レシピ本やレシピサイトを見て料理をつくってみても、なんだかイマイチってことはよくあります。

でもこれは当たり前で、台所環境も違うし、とくに野菜なんて使う食材の大きさも違います。だから、レシピ本は参考程度にして、やっぱり味見をすることが大事。

味見用のスプーンを10本用意すると、味が決まる。

なるほど!と思いました。
あらかじめ味見用スプーンを用意しておけばいい、なんて簡単なこと、気づきませんでした。10本といっても、100均ならお安いですしね。

これなら味見のたびにスプーンを洗わなくてもいいですね。

味見については、①作り始め、②途中、③完成のタイミングで味見を行うのがよさそうです。

そのほかにも、味つけについての参考になることがいくつか書かれていて、「なるほど」とうならされます。

調理のしやすい場所づくりはやっぱり大事

私の実体験ですが、あるとき、いっせいのせで、シンク下をかなり整えました。シンク下用のラックもいくつか買って、蓋の収納用に100均でボックスを買ったりして。

それだけで、どれだけ料理が楽しくなったことか!

やっぱりモノにそれぞれ定位置の居場所を与えてあげるって大事ですね。

「考えない台所」では、調理がしやすくなるような収納の仕方や場所の使い方などが丁寧に書かれていて、とくに狭い台所ならこの4つのルールを守ることで調理がしやすい台所になります。

①シンクには何も置かない
②作業場に水切りカゴは置かない
③コンロのまわりに何も置かない
④一時置きスペースをつくる

言われてみれば当たり前かもしれないけれど、その当たり前のことができていないのが現実だったりしますよね。

私ももう一度作業場の確保を徹底しようと思います。

考えない台所
著者:高木ゑみ
出版社:サンクチュアリ出版
Amazon:http://www.amazon.co.jp/dp/4801400140/
楽天ブックス:http://books.rakuten.co.jp/rb/13187529/