主計町茶屋街で小径さんぽ〜暗がり坂とあかり坂〜
金沢には現在も3つの茶屋街がのこっていて、ひとつはもうすっかり観光地化されてしまっている「ひがし茶屋街」。そしてもうひとつは、ひがし茶屋街からは歩いて40分ほどのところにある「にし茶屋街」。そしてもうひとつが、ひがし茶屋街に近いところにある「主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)」です。
加賀藩士の富田主計(とだかずえ)の屋敷があったことに由来しており、浅野川大橋のすぐ近くにあります。
浅野川に沿って料亭などが建ち並ぶ雰囲気がよく、ひがし茶屋街のように観光地化されていないので、どこかのお店を目的に、というわけにはいきませんが、ただブラブラと歩くだけでも風情があっていいですよ。
そして浅野川沿いのメインストリートから一本はいると、冒険心をくすぐる狭い路地があります。
暗がり坂
そんな狭い路地にある「暗がり坂」。
久保市乙剣宮より主計町に通じる小径をさし、日中も日が当たらない暗い坂道なので、「暗がり坂」とよばれています。暗闇坂ともいうそう。
実際には、思いのほか暗くない。
あかり坂
暗がり坂から2本ほど挟んだ路地に、暗がり坂と平行するようにあるのが「あかり坂」です。
「あかり坂」という名前は、作家の五木寛之さんが「金沢ものがたり主計町あかり坂」の中で命名したもの。”暗がり”に対抗して”あかり”というわけではなく、「暗い夜の中でも明かりをともすような」という意味でつけられたようです。
それでもやっぱり、暗がり坂よりも「あかり坂」のほうが明るい気がしてしまいますね。
住所:石川県金沢市主計町